徒然雑記帳

ゲームプレイを中心に綴っていくだけのブログ。他、ゲーム内資料保管庫としてほいほい投げます。極稀に考察とかする…かな?お気軽に読んでいってください。

2020-10-01から1ヶ月間の記事一覧

その他書物・エレボニア:1206年

その他書物(エレボニア・1206年) 『最新機甲兵年鑑』 『最新機甲兵年鑑(1206年版)』 機甲兵(パンツァーゾルダ)が世に披露されて2年、帝国が誇る天才導力学者G・シュミット博士の設計によるこの人型有人兵器は、当初貴族連合軍の切り札的存在…

『ディストピアへの途(みち)』

――『ディストピア』という言葉をご存知だろうか? 昨今、所謂“革新派”とされる勢力の言説によれば、旧態依然たる貴族体制を批判する際、それに代わるものとして皇室を頂点とした平等な身分制度と、強い国家としての充実を最優先すべしといった主張が見受けら…

『実録・北方戦役』

【開戦】 七耀歴1205年11月3日、ノーザンブリア自治州南西の国境に位置するドニエプル門を突破する漆黒の影があった。サザーラント領邦軍司令《黒旋風》ウォレス・バルディアス准将が駆る黒い重装機甲兵ヘクトルである。搭乗者と同じ得物である巨大な…

『ボード&カードゲームのすゝめ』

帝国には伝統的なボードゲーム、カードゲームの数々があり古くは貴族の嗜みとして、庶民の気晴らしとして愛されてきました。近年そういった文化を背景に新たな対戦式カードゲームも生まれており、本著では古今東西の代表的ゲームを紹介していきます。 【チェ…

『クロスベル州観光案内』

エレボニア帝国最東端に位置するクロスベル州は、昨年の正式併合を経て、私たちにとってより一層身近で訪れやすい地域となりました。国際的な貿易・金融都市として知られる同市ですが、市内の観光スポットは数多く、また市外にも多彩な観光名所が存在します…

『最新機甲兵年鑑』

『最新機甲兵年鑑(1206年版)』 機甲兵(パンツァーゾルダ)が世に披露されて2年、帝国が誇る天才導力学者G・シュミット博士の設計によるこの人型有人兵器は、当初貴族連合軍の切り札的存在だったが、内戦後に帝国正規軍でも正式採用され、さらなる進…

不義の英雄

閃の軌跡Ⅲより。何とも救いようのない話ですが……。この後、シノはどうなったのでしょう?兄と同じように、「悪者」を殺し、「英雄」たらんとする彼は、街の住人に兄の死体を見せ、誇らしげに語ったのでしょうか。そのまま兄と同じ道を辿ったのか、それとも誰…

不義の英雄 第3回 【継承者】

街の人々はマークを恐れて、誰も口出し出来ませんでした。 「マークが街を救ってくれるのはありがたいけれど、 何か1つでも悪さをしたら自分達も悪者として殺されるんじゃないか」 街の人々はそう考えるようになり、マークに媚びへつらって再び英雄ともては…

不義の英雄 第2回 【歪む憧憬】

その後もマークは英雄と称えられる日常を守るために日々魔獣を退治しますが、次第に魔獣が現れなくなってしまいました。同時にマークが活躍する場が減り、彼を英雄ともてはやす声も小さくなっていきます。 「まあいいさ、もう街に現れた魔獣退治だけじゃ認め…

不義の英雄 第1回 【英雄の誕生】

ある街の子供に、男の子マークと、その弟シノがいました。マークは目立ちたがりな性格で、街を守る剣士を目指しています。暇を見つけては熱心に剣の修行に励んでいました。 マークの弟シノは気弱な性格で、兄の事をとても尊敬しています。いつも兄の後ろを付…

コニーと不思議な博物館

閃の軌跡Ⅲより。作者は一体何者なんでしょうね?明らかに「裏」を知っている人間の体験談の様にも思えますが……。 第1回 【コニー博物館へ行く】 帝国に住む男の子コニーは、両親と一緒に帝国博物館を訪れていました。館内は帝国の波乱に満ちた歴史を物語る…

コニーと不思議な博物館 第3回 【コニー思い知る】

すると、突如地下墓所の奥の方からゴウッという音が聞こえてきました。同時に、遠くから砂埃が大きく膨らみながら近づいて来るのが分かります。砂埃がコニーの元にやって来た頃には、高い天井に届く程の高さになっていました。 コニーは咄嗟に空いているもう…

コニーと不思議な博物館 第2回 【コニー未知との遭遇】

「あれ……おかしいな」 扉はうんともすんとも言いませんでした。むきになったコニーはでたらめに前後左右に力を込めます。すると、ようやく重い扉はズンッという音を立てながら開き出し、冷気を放ちながら地下へと続く階段が姿を現しました。 「この先にすご…

コニーと不思議な博物館 第1回 【コニー博物館へ行く】

帝国に住む男の子コニーは、両親と一緒に帝国博物館を訪れていました。館内は帝国の波乱に満ちた歴史を物語るかのように物々しく、荘厳な雰囲気を醸し出しています。ですが、まだ子供のコニーはそんな事を感じることも無く、ただの古い物が仰々しく置いてあ…

人形の騎士 【第22巻 大団円~ひとときの安らぎ】

王宮の午後は、中庭での茶会で始まります。 女王陛下はいつものようにポットを傾けて 2つのカップに、紅茶を注ぎわけました。 『さ、どうぞ召しあがれ』 『いただきます』 カップを手にした少年の後ろには 蒼い甲冑を身につけた騎士がいました。 ただし、彼…

人形の騎士 【第21巻 傀儡師たちの思惑】

少年少女と、1体の人形が 足取りも軽く王都に向かった頃・・・ 仮面の人形師は、焦げた人形に乗って 深い森をひた走りに進んでいました。 ふと立ち止まって、木陰に語りかけます。 『いるんでしょ、カプリ爺さん?』 『ふん。気付いておったか・・・』 ペド…

人形の騎士 【第20巻 死闘の行方】

炎の中から蒼騎士が立ち上がりました。 その肩越しに、ペドロと王女が 元気な姿を覗かせています。 荒ぶる炎を吹き飛ばしたもの。 それは、両手持ちの大剣でした。 幅広の刃を、風車のごとく回転させると 蒼騎士の頭上に、火焔の蝶が舞い散ります。 それは、…

人形の騎士 【第19巻 灼熱の咆哮】

舞い落ちる真紅の翼。 仮面の人形師は、あわてた動作で 蒼騎士との間合いをとりました。 『ね、このあたりで休戦にしない?』 無理を承知で、ペドロは提案しました。 案の定、嬉しそうな声が返ってきます。 『冗談を言ってもらっちゃ困るなぁ。 こんな面白い…

人形の騎士 【第18巻 赤と青の決戦】

交わりあう白刃と凶爪。 めまぐるしく入れ替わる赤と青。 闘いの火蓋が切って落とされました。 『へぇ、動きが良くなったね?』 驚いたことに、蒼騎士の動きは 紅い悪魔人形《カラミティ》を ほんの少し上回っているようでした。 『バラバラに壊してやったの…

人形の騎士 【第17巻 そして少年は男になる】

しなやかな豹のように 窓から滑り込んできたのは 蒼い甲冑を身につけた、長身の騎士。 そして、帽子をかぶった小柄な少年でした。 『ティーア様、すみません。 ちょっと遅れてしまいました』 『ペドロ様・・・ やっぱり、来てくださいましたね』 泣き笑いの…

人形の騎士 【第16巻 公爵家別邸】

深紅の絨毯敷きの、贅を尽くした部屋。 郊外にあるガストン公爵の別邸・・・ 『いいザマだ、ティーア』 満足そうな表情で、ガストン公爵は 椅子に縛られた王女をねめつけました。 『今日の戴冠式 どうするおつもりですか?』 静かな声で、ティーア姫が訊ねま…

人形の騎士 【第15巻 ささやかな決意】

『殿下は、蒼騎士の正体に気付いておられた。 それなのに、あえて知らぬフリをされたのじゃ。 お前は本当に、その理由が判らんのか?』 『そ、それは・・・』 不意に、脳裏にひらめくものがありました。 "ペドロ様は、黙っててください" そう言った時の、ど…

人形の騎士 【第14巻 欺瞞の代償】

翌朝、ペドロが目を覚ますと そこは人形工房の自室でした。 使い慣れた、ほどよい硬さのベッドに 夢だったのかと安堵するペドロ。 『おお、身体の調子はどうじゃ?』 工房からカプリが声をかけてきました。 奥にある工作台の上には バラバラになった青い部品…

人形の騎士 【第13巻 別れの挨拶】

『この身をあなたに預けます。 そのかわり、これ以上の暴挙は許しません!』 凛としたティーア姫の言葉に 人形師は、音を立てて舌なめずりしました。 『護衛ごときを、身を挺してかばうの? うふふーん、泣かせるお姫様じゃないか』 『い、いけません、ティ…

人形の騎士 【第12巻 紅蓮の悪魔】

悪魔人形《カラミティ》が地を蹴りました。 反動をつけて、一瞬で間合いを詰めてきます。 ペドロの反応が、ほんの少し遅れました。 後ろの王女に悟られたくなかったからです。 そこに生じた、わずかなスキが致命的でした。 まず、剣が宙にはじかれました。 …

人形の騎士 【第11巻 魔人襲来】

『ティーア様、下がって!』 ペドロは、王女を背中にかばいながら 紅い悪魔の右隣に、蒼騎士を走らせました。 仮面の人形師の死角になった場所です。 ふり向きざま、重さをのせた一撃を放ちます。 剣尖は、翼の根元に吸い込まれていきました。 刹那、悪魔の…

人形の騎士 【第10巻 かすかな痛み】

さみしそうな王女の口調に ペドロの胸が、とくんと高鳴りました。 『武者修行の身なれば・・・申しわけない』 『いいえ、私の方こそ。 こんなことでは、立派な女王になれませんね』 王女はにっこりと微笑みました。 人形操りも忘れて、ペドロは顔を伏せまし…

人形の騎士 【第9巻 小王宮の午後】

王宮の午後は、中庭での茶会で始まります。 王女はいつものようにポットを傾けて 3つのカップに、紅茶を注ぎわけました。 『さ、どうぞ召しあがれ』 『かたじけない』 『いただきます』 ペドロは左手で蒼騎士を動かしながら 王女が淹れてくれた紅茶をすすり…

人形の騎士 【第8巻 闇を震わせるもの】

『なんと悪運の強い娘だ!』 蝋燭のゆらめく薄暗い居室。 ガストン公爵は忌々しげに罵りました。 姪への情はこれっぽっちも感じられません。 『このまま戴冠式を迎えさせるものか! ペドロという騎士、なんとか始末できんのか?』 『あれほどの手練(てだれ…

人形の騎士 【第7巻 穏やかならざる日々】

王女の護衛は、予想以上に大変でした。 なにしろ、毎日のように ならず者が送り込まれてくるのです。 そのうちに、年が近いこともあってか ティーア姫は、従者を装うペドロにも 親しく声をかけるようになりました。 王女の信頼は嬉しかったのですが 蒼騎士の…