帝国時報 第9号(1204/9/26)
【特報】新型巡洋艦カレイジャス飛翔
全土の空に紅い巡洋艦が軌跡を残した。皇室所属、新型巡洋艦《カレイジャス》飛翔――
本誌は幸運にも、立役者であるオリヴァルト皇子殿下にインタビューを行う機会を得た。
本誌:まずは処女航海の成功、おめでとうございます。
殿下には本当にいつも驚かされてばかりです。
オリヴァルト皇子殿下(以下殿下):楽しんでくれたようで何よりだ(笑い)。本艦の製造には帝国臣民の税金も投じられている。諸君らにも報いる形で披露できないか、私なりに方法を考えたのだが。
本誌:実に殿下らしい発想です。そしてこの驚くべき性能……
大型艦にも関わらず、最高時速が3000CE/h!
殿下:世界最速であるリベールの高速巡洋艦《アルセイユ号》をベースとしているからね。
しかし最大の意義は、速度や積載能力ではない。
本誌:といいますと?
殿下:リベールの技術、エプスタインの人材、その他も多岐に渡り、各方面から多大な協力があって成功したプロジェクトだ。
私は本艦の完成こそ、地域協力と平和の証と思っている。
殿下のお言葉通り、カレイジャスには性能だけでは測れない意義と可能性が詰まっているようだ。艦長に武術師範として名高いヴィクター・アルゼイド子爵を迎えたこともその一例であろう。
《カレイジャス(勇敢なる)》号が帝国に新たな風を吹き込むことを我々も共に期待しよう。(本誌論説委員)
【事件】帝国解放戦線の足取り掴めず。
帝都での皇女殿下誘拐事件、先月の通商会議襲撃事件を引き起こしたテロリスト《帝国解放戦線》。関係者への取材によれば、足取りは未だ掴めていないという。「せめて捜索に当たる鉄道憲兵隊と各州領邦軍が協力関係にあれば…」(同氏)
【文化】ルーレ工科大学、秋季入学枠を拡大
先進的な研究・開発で知られるルーレ工科大学は、秋季入学枠を拡大すると発表。また留学生の受け入れも積極的に行っていくという。「より優秀な人材を集めるため」(広報部)
大学では現在、導力ネットワークの構築実験を行っているとされ、専門知識を持った技術者を強く求めているようだ。
【広告】エブリディ、ロープライス。
クライスト商会は毎日お手軽価格で商品をご提供いたします。
全てはお客様のために。