徒然雑記帳

ゲームプレイを中心に綴っていくだけのブログ。他、ゲーム内資料保管庫としてほいほい投げます。極稀に考察とかする…かな?お気軽に読んでいってください。

人形の騎士 【第3巻 都の帰路にて】

ペドロは《蒼騎士》をつれて都を訪れました。

戴冠式をひかえ、にわかに活気づいた街角。

道行く人々が好奇の視線を投げかけてきます。

 

 

『なんと立派な騎士様だろうねぇ』

 

 

『さぞかし名高い英雄にちがいあるまい』

 

 

戴冠式に出席されるのかな?』

 

 

澄ました顔で、蒼騎士の後ろを歩きながら

ペドロは小躍りしたくてたまりませんでした。

 

 

《黒法師》を人間のように操るカプリに

これで一歩近づいたような気がしたからです。

 

 

もっとも、自分が”従者”に見られるのは

ちょっとばかり面白くありませんでしたが。

 

 

ペドロが、鼻歌を歌いながら

郊外にある人形工房に戻る途中のこと。

 

 

『いやっ・・・やめてください!』

 

 

木々の間から、悲鳴が聞こえてきました。

 

 

『へへ、助けなんぞあるものか!』

 

 

『あきらめて、大人しくしやがれ!』

 

 

見れば、ゴロツキ風情の男たちが

女の子を押さえつけているではありませんか。

 

 

真っ白なドレスに包まれた、華奢な肢体が

いましめから逃れようと必死にもがいています。

 

 

帽子を目深にかぶったペドロは

指先を踊らせて《蒼騎士》を走らせました。

 

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