徒然雑記帳

ゲームプレイを中心に綴っていくだけのブログ。他、ゲーム内資料保管庫としてほいほい投げます。極稀に考察とかする…かな?お気軽に読んでいってください。

クロスベルタイムズ 1204年 

クロスベルタイムズ

 

零・碧の軌跡のクロスベルタイムズ一気読みです。いつかリメイクされたら日付が入るんでしょうか?

 

1204年前期

 

1号

 

【速報】都市計画第五期プランが発表

 昨日の定例会見にて、自治州政府はクロスベル都市計画の第五期プランを発表した。ジオフロント施設の再整備や、オフィスビル建設の規制緩和、駅・空港の機能強化、導力車に関する法整備などを盛り込んだという。市の人口増加や金融センターとしての将来性を見据えた内容となった。

 20年前に始まった市の都市計画は第五期に突入。今後10年の経済成長予測も合わせて発表され、 街角では既に歓迎の声が聞かれた。  「素直に嬉しいです」(露店を営む女性)「高い成長率は周辺諸国に安定をもたらすだろう」(国際エコノミスト

 経済成長と共に、周辺地域との関係が親密になることは間違いないなさそうだ。

 

【社会】 アリオス・マクレインまたお手柄

 昨日、市内に住む少年2人がジオフロントに迷い込む事件が発生。遊撃士協会クロスベル支部に所属する、A級遊撃士アリオス・マクレイン氏によって保護され事なきを得た。

 氏は市民から情報を得て現場に向かい、深層で魔獣に襲われる少年たちを間一髪で救出したとのこと。まさに《風の剣聖》の名に恥じない活躍を見せた。

 

◆問われるずさんな管理体制◆

 20年前に開始され、第五期を迎えた都市計画。年々目覚しい成果を上げる一方で、旧市街の開発が頓挫するなど粗も目立ってきている。今回の事件の背景にも、子供が容易に侵入できてしまった事や、施設内に徘徊する魔獣への対策の不十分さを伺い知ることができる。管理体制に問題はなかったか。政府の迅速な対応が待たれるところだ。

 

◆意外なゲストが登場◆

  ところで、今回の事件にはゲストが登場していた。本年度よりクロスベル警察が新設した部署《特務支援課》は独自に少年達を保護すべく動いていた模様。しかし初出動は成果が上がらず、アリオス氏には「ツメが甘かったようだ」とのお言葉を賜った。警察が人気取りのため設置したと噂の特務支援課だが、今後の活躍なるか。

 

【レジャー】クロスベル美食探訪

 宿酒場《龍老飯店》。東通りにあるその店では、共和国は東方人街出身のオーナーシェフによる、本格的な東方料理が楽しめる。市民、観光客に大人気の名物《龍老タンメン》を是非ともお試しあれ。

 

【社会】法律相談は《グリムウッド法律事務所》へ

 西通りに法律事務所を構えるイアン弁護士は、債務整理から企業向けの相談まで一手にに引き受けている噂の人物。『熊ヒゲ先生』という名を耳にした方も多いのでは? 困った事が起きた時のため、その名前を覚えておきたい。

 

 

2号

 

【特集】警備隊公開演習

 ◆変わらぬ実力を見せる警備隊◆

 自治州西部のノックス森林地帯にて警備隊による公開演習が実施された。本誌記者も参加してみたのでその模様をお伝えしよう。

 午前10時から始まった演習はなかなかの迫力。走行射撃訓練、スタンハルバードによる白兵戦訓練などが繰り広げられた。担当の曹長によると「こうした演習は定期的に行っている。練度には自信がある」との事。

 

◆噂の新装備は……?◆

 公開演習後に取材をする機会を得たため、昨年より噂されている警備隊の新型装甲車についてソーニャ副司令に聞いてみた。

 副司令によると、新型装甲車の実装はまだしばらく先になるとのこと。現在は装備の調整に時間を掛けており、確認が取れ次第、配備となるようだ。また戦車並みの火力を持つとして外交的な問題が心配されていた件も「課題はクリア済み」とのこと。近隣国には正確な性能と配備数を公表するという。

 難しい質問にも的確に答えてくれた副司令。最後に「クロスベル警備隊は、周辺地域の安定のため今後も尽力を怠りません」とのコメントを頂いた。

 

【社会】旧市街の"抗争"に一段落

 旧市街で抗争を続けていた不良少年グループのにらみ合いが一段落した模様。以前は連日響いていた怒声もパタリと止んだという。付近の住民が安堵のため息をつく一方、「不良たちが存在する限り抗争は続く。何とかしてほしい」(東通に住む24歳の男性)などの意見も聞かれる。

 

◆謎を残す事件の経緯◆

 仲間が闇討ちにあった、との理由から発展した今回の抗争。しかし全面衝突直前に終結するなど不可解な点も多い。なお抗争終結にはあの警察・特務支援課が貢献したとの情報もあるが、偶然に助けられた面も否定できないという。次回は遊撃士張りの活躍を期待したい。

 

【技術】新型戦術オーブメント現る

 エプスタイン財団によって開発が進められている戦術オーブメントにこの度新型が登場。 ついに第5世代へと突入することになる。 通称『ENIGMA』と呼称されるこの端末の最大の特徴は、「導力通信回路を搭載したことです」(財団のロバーツ氏)。新開発の超小型結晶回路によって導力を増幅し、携帯できるほど小型の通信装置を実現したのだという。場所を選ばず瞬時に情報をやり取りできるエニグマは通信技術のイノベーション、と同氏は強調する。現在通信機能が利用できるのは、専用の導力波中継ターミナルが設置された地域(自治州)のみとなるが遊撃士や行政機関を中心に導入が進みそうだ。

 

【文化】アルカンシェル新作公演近づく

 あの劇団アルカンシェルが、期待の新作をまもなく発表。来月にはチケット販売も開始されるという。誰もが待ちわびた新作公演だけに、国内外からファンが殺到しそうだ。市民の皆様もお見逃し無く!

 

【経済】IBC 新サービススタート

 大陸一の金融機関である《クロスベル国際銀行》(IBC)が、近日中に新サービスを実施する。幾つかの条件を満たした会員を対象としたもので、一般的な店舗で行われているセピス交換の換金率を上げるものだという。サービス開始時期はおって発表される。

 

【レジャー】クロスベル美食探訪

 アルモリカ村の宿酒場《トネリコ亭》。田舎ならではの気さくなマスターによる手作りオムライスには同アルモリカ村産の新鮮な食材がふんだんに使われ、味、量ともに大満足間違いなし。導力バスを使ってピクニック気分で出かけたいところだ。

 

 

3号

 

【特集】自治州創立記念祭近づく

 来月、クロスベル自治州は創立70周年を迎える。この記念すべき日を祝うため、市内はすでに熱気が漂い始めている。

 

◆創立記念祭の日程発表◆

 市庁舎より発表された記念祭の日程表。70周年だけあって自治州政府も力の入れようが違うようだ。「恒例のパレードも大規模なものを予定している。また露店の出店条件を大幅に緩和した」(広報官)

 市内では、記念祭に併せ多くの会議や祝賀会が開かれる見込みだ。 多くの催しに出席予定のマクダエル市長も多忙を極めている模様。

 

◆各所で準備が始まる◆

 市内各所でも準備が本格的に始まっており、早くも飾り付けを始める店も。街角では「あと一ヶ月なんて待ちきれません」という通行人の傍らで、出店の場所を熱心に下見する人々が見られた。中央広場で人気レストランを開く男性も、客に進呈する記念品の選定に忙しいと言う。「特別な年ですからね」と含み笑い。

 創立記念祭まであとひと月。皆様も予定は立てられましたか?

 

アルカンシェル新作公演迫る◆

 こちらも来月に迫っている。劇団アルカンシェルの新作『金の太陽、銀の月』の公開は記念祭初日となることが発表。チケット販売には国内外のファンが殺到し1時間を待たずに完売となった。

 今回の新作『金の太陽、銀の月』は有名な戯曲をモチーフにした作品。世界的にも評価の高いアーティスト集団・アルカンシェルがアレンジを加えるとあってその完成度も気になるところだ。その魅力と興奮は本誌でも追ってお伝えしよう。

 

【社会】遊撃士の大型新人が大活躍

 遊撃士協会クロスベル支部に新たに着任となったエステル・ブライト(18)、ヨシュア・ブライト(18)の両遊撃士が目覚ましい活躍を見せている。クロスベル支部では最年少のコンビながら、解決した依頼はすでに50件以上。2人は昨年起きたリベールの《異変》においても先陣を切って解決に尽力したとされており、エース級の実力を持っているのは間違いなさそうだ。「2人の活躍に今後もご期待ください」(同支部代表)

 

【社会】 狼型魔獣事件、その後

 先月、狼型魔獣が市外各地を襲撃したことについて、政府は補償金の支払いを決定したという。警備隊と一部の警察関係者の調査により人為的とわかった今回の事件だが、被害地域にとって突然の暴力であったことは事実との見解。会見では、決定が遅い、補償金の出所が不透明などの非難もあったが、肝心の地元の反応は……? 「町はもうすっかり元通り。また仕事に励めるのが嬉しい」(怪我を負った鉱員の男性)

 なお、魔獣を使って事件を起こしたとして恐喝・傷害・器物破損などの罪に問われた容疑者2名は、先日未明に釈放された。

 

【社会】 西通りの人気者警察犬ツァイト

 西通りで車の事故に巻き込まれた少年を助けて以来、西通りの子供達に大人気となった警察犬ツァイト。以来、子供たちと一緒に遊んでいる姿もよく見かけられているようだ。犬好きの方は訪ねてみるといいだろう。

 

【国際】 帝国受勲式に皇族出席

 先日エレボニア帝国で受勲式が行われた。ユーゲント皇帝陛下の代理として出席されたオリヴァルト皇子殿下の見守る中、オズボーン宰相の手で軍人・文化人など7名に勲章が授与された。

 

【レジャー】 来たれ未来の釣聖よ

 釣り好きたちの集団《釣公師団》。東通りに支部を構える彼らは、クロスベルの淡水釣りを共に楽しむ仲間を随時募集しているらしい。記念祭の期間中にも、釣りの大会を開催する予定とのこと。興味がある方は参加してみてはいかがだろう。

 

号外

 

【特報】 華やかな舞台 その裏の陰謀

◆『金の太陽、銀の月』プレ公演◆

 劇団アルカンシェルにて、待望の新作プレ公演が上演された。序幕からアクロバティックな演技で観客を虜にしていくイリア・プラティエ。そして第二部から登場、期待の新星リーシャ・マオは神秘的かつ素晴らしい表現力。イリア嬢の生み出す空間と相まって客席は驚嘆の声に包まれた。劇団アルカンシェルのまさに新生を予感させる舞台だ。本公演が今から楽しみである。

 

◆市長への凶刃◆

 クロスベル警察は、アルカンシェルプレ公演の舞台裏で現クロスベル市長ヘンリー・マクダエル氏の暗殺未遂事件が進行していたと発表。現在明らかになっている情報と、事件の経緯について公表した。

 警察の発表によれば、容疑者は市長の第一秘書を務めるアーネスト・ライズ氏(29)。氏は市長とともにプレ公演の鑑賞に訪れていたが、警備担当者の隙をつき隠し持っていた短剣、および拳銃を使って市長を暗殺しようとした疑いがもたれている。

 

◆第一秘書が、一体なぜ……?◆

 アーネスト容疑者は長年市長の第一秘書を務め、誠実な人柄で知られていた。なぜ犯行に及んだのか。

 当誌記者の取材によれば、容疑者は事務所の資金を不正に流用し、特定の議員たちとコネクションを作っていたという。また次期市長選への出馬を考えていたとの証言もあり、政治的地位を求めての犯行と推測される。しかし警察による取り調べはすべて非公開となっており真意は謎のままだ。

 

◆容疑者逮捕の裏側◆

 クロスベル警察は事前に暗殺計画を察知、劇場内に厳重な警備を敷いていたという。アーネスト容疑者の巧妙な偽装工作によって一時捜査情報が混乱したともされるが、新設部署・特務支援課が独自の調査を展開、市長を救った模様だ。

 一方、当日の詳しい経緯について捜査一課の人物は「ノーコメント。発表された事以上はお話できない」

 

◆市長、休暇へ◆

  マクダエル市長は事件の後、休暇を取られることとなった。 「市長に怪我はなかったものの心身の疲れが酷く、高齢であることを加味した判断」(市広報官) 市長がご無事だったことは喜ばれるが、復帰時期については未定という。創立記念祭も迫る中、本誌も一丸となって一日も早い回復を祈るばかりだ。

 

 

4号

 

【特集】 創立記念祭始まる!

◆市長による開催宣言◆

 いよいよ創立記念祭が幕を開けた。市庁舎で執り行われた開会式には内外の要人が多数参列。マクダエル市長の開催宣言に盛大な拍手を送った。一方の市庁舎前広場でも大量の風船が放たれ、集まった市民たちは「最高です!」と大きな歓声を上げていた。

 本年度で成立70周年となるクロスベル自治州。この特別な祝祭を、読者諸兄も楽しんで頂きたい。

 

◆賑わいを見せる街◆

 記念祭の初日から帝国や共和国はもちろん、リベールなどの周辺諸国からも多くの観光客が訪れ、市内は大きな賑わいを見せている。例年より多くの出店が出ているとあって、とにかく足で回る方が多いようだ。港湾公園にはミニライブ会場まで登場。商工会主催のゲリライベントに多くの観客が沸いた。今年の記念祭の客入りは「例年の2倍以上」(エコノミスト)とされ、70周年の節目という盛り上がりの他にも、導力車の普及や昨年締結された不戦条約の影響もあるようだ。

 

アルカンシェル満員御礼◆

 アルカンシェルの新作『金の太陽、銀の月』の公演も開始された。プレ公演からの1ヶ月で更に完成度を増したという舞台は、早くもアルカンシェルの歴史上最高の出来であるとの評判。運良くチケットを手にした人々が期待を隠し切れない様子だった。

 記念祭とアルカンシェルの盛況に乗じ、歓楽街の周辺は観光客でごった返している模様。劇場近くでカジノを開くドレイク氏も「客をさばききれない」と嬉しい悲鳴を上げている。

 

【社会】 古道の修繕工事終了

 アルモリカ古道外れの石橋が修繕され、最終点検段階に入った。記念祭が後半に差し掛かる頃には完了するとのこと。だがこの付近は危険な魔獣の生息地域とされているので足を踏み入れないよう注意したい。

 

【文化】導力ネットワーク試験運用

 歓楽街のホテル《ミレニアム》では導力ネットワークによる部屋の予約などが行われている模様。あまり市民に馴染みのない新技術も、水面下で運用が始まっているようだ。

 

【レジャー】 人間ドックを体験しよう

 最新の医療技術を持つウルスラ病院が、密かに観光地として人気を博しているようだ。特に同病院の行っている『人間ドック』と呼ばれる健康状態の診断サービスを受けに訪れる人が多いとの事。受付職員に話を聞いてみたところ「遊び半分で病院に来るのはどうかと思います」。病院関係者にとっては、しばらく複雑な日々が続きそうだ。

 

 

5号

 

【特集】創立記念祭を振り返る

◆はじめに◆

 創立記念祭も後は最終日を残すのみとなった。今号では特集号と題し、盛り上がる記念祭の様子を初日から順を追って紹介していこう。

 

◆1日目・アルカンシェル新作公演◆

 なんといっても外せないのがアルカンシェルの新作公演だろう。一度見ると一生脳裏に焼き付くほどの素晴らしい舞台ーー他国の芸能関係者が交渉に来ていたという気になる噂も。今後の動向に目が離せない。

 

◆2日目・旧市街で白熱のバトル!◆

 2日目、旧市街で唐突に始まったチェイスバトル。なぜか旧市街の不良たち、遊撃士2名に警察の特務支援課が加わりレース形式のバトルを開始。通りがかった観客たちを沸かせた。

 2人1組のチームが旧市街中を縦横無尽に駆けめぐり、激しくぶつかる姿は興奮の一言。そしてハプニング続きのレースを制したのはまさかの警察特務支援課!? 騒音が迷惑などの意見も寄せられたが、大いに楽しんだ方もおられたのではないだろうか。

 

◆3日目・国際シンポジウム◆

 市庁舎のレセプションホールで行われたシンポジウム。『クロスベルの現状と将来』をテーマとした討論では「観光業のさらなる強化が必要」「自治州法の改正提案を」といった多くの意見が飛び交った。

 

◆4日目・パレード◆

 毎年恒例のパレードも今年はパワーアップして登場。ミシュラムの人気マスコット《みっしぃ》が参加したこともあり、例年を越える盛り上がりを見せた。

 

◆そして、最終日◆

 そして本日、創立記念祭は最終日を迎えたーー。この日は記念祭の総括とも言えるため、過ごし方にはこだわりを持つ人が多いようだ。奮発してミシュラムで一泊する、クロスベル大聖堂で開かれているミサに参加し粛々と過ごす、あるいは市庁舎で執り行われる閉会式に並び、祝祭の終わる瞬間をその目で見届けるのもいいかもしれない。

 年に一度の記念祭。市民も観光客も、どうか後悔のないよう過ごして欲しいものである。

 

【レジャー】 ミシュラム保養地へ行こう!

 ミシュラムが観光地として有名になったのはIBCの手でテーマパーク事業が開始された2年前。ご当地キャラの『みっしぃ』は今ではテーマパークのマスコットとして人気を博している。特集でも触れられているが、最終日にミシュラムへ向かう人も年々増えているようだ。水上バスの利用はIBCの好意で無料となっているので、この機会に訪れてみるといいかもしれない。

 

 

6号

【速報】 IBC 中間決算を発表

 クロスベル国際銀行(IBC)は中間決算を発表、経営成績と本年度の見通しについて説明を行った。

 IBCは通期でも目標を達成、総資産額はこれで11年連続で大陸一を記録した事になる。会見には同グループ取締役のマリアベル嬢も姿を見せ、今後2年はリゾート運営や導力ネットワーク技術の研究などの分野にも力を入れていくと語った。

 この発表を受け各種銘柄も変動した模様だ。「今後の事業展開が気になる」(市内在住の投資家)「株価はまだ動く。ここ数日は目が離せない」(大手証券ディーラー) 各国企業からの問い合わせも相次いでおり、しばらくは反響が続きそうだ。

 

【政治】予算議会迫る

 クロスベル自治州の財政を取り決める予算議会がまもなく開会する。本年度の焦点は、第五期都市計画にそった公共事業の発注と、建設が滞っている新市庁舎ビル(仮称)の進退となりそうだ。公共サービスの質にも直結し、市民にとっては無視できないこの予算議会。今年は如何なる結論になるだろうか。

 

【社会】 ミシュラムで騒ぎ?

 創立記念祭・最終日の夜、ミシュラムの路上で複数の男たちが暴れているとの通報があった。大型犬などに追い回され、一部の観光客が軽傷を負ったという。警察は「目下捜査中」としているが、一週間が過ぎても進展はない模様だ。

 

【国際】 帝都の一流ホテルで至福のひと時を

 数々の一流ホテルを展開する《ノイエ・ブラン》がこのほど帝都の一等地に最高級クラブを開く。

「皆さんにもぜひお越しいただきたい」と出資者であるクリムゾン商会の代表。クロスベルの財界人に熱いコールを送っていた。

 

【告知】 クロスベル観光ガイド発売決定!

 当クロスベル通信社から観光客に向けたガイドブックが発売されることになった。多くの観光名所を掲載し、自治州内の魅力を余すことなくお伝えして行く。気になる発売日は? ……続報は本誌、クロスベルタイムズにて徐々に紹介予定だ。

 

 

7号

 

【特集】予算議会、そして市長選へ

◆帝国派と共和国派、そして市長◆

 クロスベル自治州の予算議会は当初の会期を延期し既に長期戦の様相を呈している。

 この日議事堂にはハルトマン議長が派閥議員を率いて会場入り、ライバルである共和国派議員たちにプレッシャーを与えていた。しかし議会が始まると一転、会場は汚い野次の飛び交う泥沼に。意見の取りまとめに出動したマクダエル市長も苦戦し、この日の予算成立はわずか3件となった。

 

◆4ヶ月後の市長選に向けた思惑◆

 マクダエル市長の任期が4ヶ月後に迫っている。それは同時に、次期市長選が近いことを意味する。

 今期限りの引退を公言していたマクダエル市長だが、先日改めて続投を表明。「荒れる議会を放っては置けない」。またハルトマン議長も、次期議長を派閥内部から擁立した上で市長選へ出馬すると噂され、すでに動いているという。仮に当選すれば自治州代表の座を親帝国派の政治家が占める事となりそうだ。 共和国派を取りまとめるキャンベル議員もこの事態を警戒し、 第3の候補擁立のため人脈を駆使している模様。

 長引く予算議会、そして迫る市長選ーー政界を巡る熱い戦いは始まったばかりである。

 

◆市長選の行方は…?◆

 4ヶ月後の市長選について経済界の方に伺った。

クロスベル商工会・モルス会長:

 (記者の質問を受けて)ーー 市長選の焦点は、いかに信用できる人物が立つかということ。市民は政治的混乱に憂いを抱いている。政治、ひいては自治州のあるべき姿を説ける人物が支持されるだろう。

 

【経済】 一年後にはさらなる景気上昇も

 今年の記念祭の影響が色濃く残り、市の景気は右肩上がりに上昇しているという。IBCの中間決算も受け関連企業が業績を伸ばしている模様。建設関係各社は議会の行方次第と慎重な構えだが、来年の経済予測を見据えて投資家たちの関心が集まっているようだ。

 

【社会】 強力な魔獣が出現?

 各地の街道に、今まで見たこともない魔獣が現れているという情報が入った。すでに街道に出た市民や観光客が怪我を負った事例が発生しており、遊撃士協会は市民に対して注意を呼びかけている。

 

【レジャー】クロスベル美食探訪

 西通りに面したベーカリーカフェ《モルジュ》は焼きたてパンで人気のお店。しかもこの店、毎月特製の新作パンを売り出しているという。記者も頬ばって一言「絶品!」 この新作パンを作るのは弱冠18歳のオスカー氏。 皆さんも若き天才パン職人の作り出す世界を堪能してみてはいかが?

 

 

8号

【社会】 黒月貿易公司襲撃事件

◆深夜の銃声◆

 港湾区にビルを構える貿易会社《黒月貿易公司》が深夜、突然の襲撃にあった。

 市内で唐突に発生した物騒な事件に、近隣の住民には不安が広がっている。ビルの損傷からは強力な重火器類が使用されたとみられており、現在クロスベル警察によって事実関係の調査が進められている。

 

◆《黒月貿易公司》とは◆

 襲撃にあった《黒月貿易公司》は、共和国の東方人街に本社を構える貿易会社。クロスベル市の港湾区に支社を建てたのは10ヶ月ほど前のことで、弁護士の監査のもと様々な商取引をしているとのこと。

 

◆襲撃の理由は?◆

 そんな会社がなぜ、重火器まで用いた襲撃を受けたのだろうか? 支社長であるツァオ・リー氏によれば、「(襲撃の理由は)全く身に覚えがありません。ただ、貿易会社として経営を続ける上で競争相手は多く、その中のどなたかが何らかの逆恨みで仕掛けてきた可能性はあるかもしれません」とのこと。そして「近隣の方に大きな心配とご迷惑をおかけしてしまい申し訳ありません」と深々と頭を下げた。

 

◆消えない不安と緊張◆

 事件が起きて一日経った今も現場のビル周囲には緊張感が漂っている。警察による一刻も早い真相の究明が急がれるところだ。

 

【速報】予算議会ようやく終了

 会期を延長していた予算機会が本日昼過ぎにようやく終了を迎えた。 終盤、マクダエル市長とハルトマン議長が市政予算のあり方を巡って白熱した討論を繰り広げたが、市長が提示した妥協案をもとに、辛うじて決着が付いた形。詳細な予算は後日発表される予定。

 

【社会】 空港が謎の封鎖

 本日未明よりクロスベル空港が全面的に封鎖されているようだ。封鎖を行っているクロスベル警察は「臨時の設備検査」と説明しているが、定期便の離着陸もストップし、混乱する市民たちも多く見られた。

 

【社会】 失踪者相次ぐ

 クロスベル市内で、住民が失踪したとの情報が複数寄せられている。現在、事実関係が不明なため本誌は独自に調査を敢行中。続報があり次第、誌上でお知らせさせていただく予定。

 

 

 

1204年後期

 

1号

 

【速報】'05年度・経済指標予測が発表

◆通商会議を視野に動く経済◆

 自治州政府は定例会見を開き、来年度の経済指標予測について発表した。月末に開催される通商会議のたたき台となる見込みだ。

 西ゼムリア地方の主な経済活動を指標化した数値だけに各種銘柄もこぞって反応。証券取引所は忙しなく行き交う人々でごったがえした。通商会議開催に向け国際経済も活性化を見せているようだ。

 

◆西ゼムリア通商会議とは◆

 自治州政府代表の1人、ディーター市長が呼びかけた大規模な国際会議。大陸全域の政治家・エコノミストの注目度も高く「今後10年の大陸経済を占う」との声も。経営者向けのセミナーも頻繁に開催されており小誌も関連ニュースは随時お伝えしていく予定だ。

 

◆《オルキスタワー》のお披露目、近づく◆

 先日完成し、市長によって命名された新支庁ビル、《オルキスタワー》が通商会議に合わせてお披露目される。高さ約250アージュはもちろん大陸一。最新鋭の導力高層ビルが華やかに会議初日を飾りそうだ。

 

【政治】ディーター市長、議会改革案を提言

 ディーター市長は自治州議会に改革案を提出、いまだ帝国派・共和国派の対立が続く議会に一石を投じたいとした。

 マクダエル議長のこれを歓迎、来期の議題となりそうだ。市長の敏腕でついに議会改革になるか。今から目が離せない。

 

【事件】元秘書アーネスト容疑者が再逮捕

 マクダエル議長の元秘書で逃亡中だったアーネスト・ライズ容疑者が先日クロスベル警察・特務支援課によって 再逮捕された。同時に拘束されたハルトマン元議長はひとまず収賄などの容疑で取り調べられ、教団事件との関わりも「おって供述を取ることになる」(担当する捜査一課)という。

 

【技術】導力ネット、第二次テストを開始

 自治州政府とIBC、エプスタイン財団が共同で運営をしている導力ネットワークが第二次接続テストを開始した模様だ。より大勢のユーザーが情報を高速でやり取りできると担当者は胸を張る。あわせて端末普及も見込んでおり、いつの日かあなたの家にも導力ネットがやってくるかもしれない。

 

【文化】史跡探訪

 ~新緑にたたずむ 星見の塔~

 市南西部、ウルスラ間道の外れに足を向けると立派な遺跡が姿を現す。「星見の塔」と呼ばれる中世の遺跡だ。占星術師が星見を行う場所だったとも言われ、頂上には大きな鐘の姿も見える。中には立ち入れないが、たまには郊外で歴史に思いを馳せるのは如何だろう。

 

【レジャー】 レジャー&天気予報

 クロスベル中部では週末にかけて天気が崩れそうです。お出かけには傘をお持ちした方がよいでしょう。一方マインツ地方では晴天が続く見込みです。

 

【広告】 タイムズ百貨店、屋上開放のお知らせ

 遅ればせながら改装が完了しました当百貨店の屋上を近日開放いたします。当百貨店をご利用の際はぜひおくつろぎ下さいませ。

 

 

2号

【特集】西ゼムリア通商会議、いよいよ開催!

◆かつてない規模の国際会議◆

 クロスベル自治州にて、明日からいよいよ通商会議が始まる。ディーター市長提言のもと3日間の日程で西ゼムリア地域における今後10年の枠組みが論じられるのだ。

 クロスベル商工会のモルス会長はその意義を政治面・経済面に留まらないという。共和国のロックスミス大統領と帝国のオズボーン宰相が直接対面するのは今回が初めてだと明かし、さらに「このような形で4ヶ国以上の国と地域が集うのは歴史上初めてのこと。市長の手腕、そしてこの会議の重要性が分かっていただけるかと思う」(同氏)

 

◆クロスベル入りする首脳たち◆

 それでは参加予定の各国首脳たちをご紹介しよう。

エレボニア帝国:

 西の帝国からは皇室代表のオリヴァルト皇子殿下、《鉄血宰相》と名高いオズボーン宰相閣下が参加。メディア露出の多い両氏だけに注目度は高い。

 

カルバード共和国:

 東の共和国からはロックスミス大統領が遂に来訪。 

帝国首脳との討論を繰り広げてくれそうだ。

 

レミフェリア公国:

 北の美しき公国からは若き指導者、アルバート大公がご出席。

経済協力の確立に意欲を示した。

 

リベール王国:

 そして南西リベール王国からはアリシア女王の代理としてクローディア王太女殿下が最年少のご出席。不戦条約を提唱した同国だけに動向が注目される。

 

またオブザーバーとして遊撃士協会よりアリオス・マクレイン氏、西ゼムリアの国際・経済情勢に詳しいイアン・グリムウッド弁護士も参加する予定。会議が有意義なものとなるよう小誌も期待したい。

 

◆市内での反応は◆

 クロスベル市内でも「楽しみにしている」(レストラン経営者)との声が多い。各国首脳が一堂に会すのは「ビッグなシャッターチャンス」。当日は市内もにぎわいそうだ。

 一方警察関係者は「非常に緊張している。警備は万全に行う」(行政区の巡査) クロスベル警察と警備隊は合同対策本部を設置、厳戒体制を敷いている。ちなみに会期中はミシュラム・テーマパークは「申し訳ないが休業」(運営元のIBC事業部) 理由は各国首脳が同保養地に滞在予定のため。担当者は代わりに市内で楽しめるイベントを予定しているとした。

 

◆《オルキスタワー》、ついにお披露目!◆

 新支庁ビル《オルキスタワー》がついにお目見え! その勇姿を現すのは会議の初日だ。小誌ではお披露目時間とオススメスポットも紹介する予定。皆さんも、どうかお見逃しなく!

 

【文化】ノイエ=ブランで豪華な晩餐はいかが?

 クロスベル進出を果たした帝国系の高級クラブ、《ノイエ=ブラン》で 高級料理を楽しむ。お値段の方には少々驚くが、いい社会勉強になるだろう。経営もとのクリムゾン商会は最近市内にもう一軒物件を購入したとの噂を聞いてみるが、「そちらは別の事業」。オーナーは謎の含み笑いだった。

 

【芸能】アルカンシェルの新公演チケットが発売!

 以前から囁かれていた劇団アルカンシェルのリニューアル公演。アレンジ内容も配役も未発表なのだが、それがまたファンの心を昂らせている。チケットは近日発売開始! とされているが、本号が皆さんのお手元に届く頃には完売しているかも!?

 

【文化】史跡探訪

    ~神秘の遺跡、月の僧院~

 マインツ山道の外れ、トンネルを抜けた先は秘境の地が広がる。その中に佇む大きな遺跡は「月の僧院」。研究者によると本格的な調査がなされたことはないそうで、まさに神秘の遺跡と呼ぶに相応しいだろう。山岳地帯だけに気軽にとはいかないが、中世のロマンを感じさせてくれる光景だ。

 

【公共広告】交通規制にご協力を

 クロスベル警察および警備隊からお願いします。

・ 明日より開催される西ゼムリア通商会議に関連し、市内の一部区域で導力車の交通規制を行います。

・またベルガード門、タングラム門付近では大きな混雑が予想されています。迅速な手続きに協力の程をお願いします。

 

 

3号

【速報】通商会議、始まる!

◆続々到着する各国首脳◆

 午前10時02分、クロスベル駅に深紅の鉄道車両が滑り込んだ。エレボニア帝国政府専用列車「アイゼングラーフ号」、ホームに降り立ったのはオズボーン宰相とオリヴァルト皇子である。

 ほぼ同時刻、クロスベル東通りをロックスミス大統領を乗せたリムジンが通過、クロスベル空港には高速巡洋艦アルセイユが勇姿を現し、クローディア王太女とアルバート大公が颯爽と登場、 迎賓車へと乗り込んだ。余談だがクローディア王太女に続いて一部で熱狂的人気を誇る同国のユリア准将[i]も姿を見せ、現場は大いに沸き立った。

 

◆オルキスタワー、現る!◆

 タワー前広場で首脳たちを迎えたディーター市長とマクダエル議長は、今回の会場ともなるオルキスタワーをお披露目。その壮大な姿に市民や観光客にも喝采が広がった。ちなみに市広報官によると、タワー前広場は通商会議後は市民に一般開放されるという。

 

◆気になる会議の動向は◆

 ディーター市長、マクダエル議長は首脳たちと昼食会を共にし、懇談ぶりをアピール。記者団にも本会議の抱負などを語った。しかし一部首脳の間では既に水面下での鞘当てが始まっているとの見方もあり、本日からの本会議の成功はディーター市長、マクダエル議長両氏の手腕にかかっているといえそうだ。

 

【広告】来たれ猛者よ、我が釣皇倶楽部へ!

 このクロスベルに志を持つ釣師はいるかーー。プロの釣魚道を目指す者は東通りを訪ねるがよい。我輩レイクロードⅢ世率いる釣皇倶楽部が、その真贋を見極めてやろう。来たれ、クロスベルの猛者よ!

 

 

4号

【事件】クロスベル警察、テロ事件の概要を発表

◆明らかになった事件の概要◆

 クロスベル警察は会見にて、捜査一課、遊撃士協会、特務支援課によって逮捕された全容疑者の取り調べを終了したと発表し、事件の概要を明らかにした。

 容疑者たちは『帝国解放戦線』および共和国『反移民政策主義』の一派。通商会議に出席中のオズボーン宰相、ロックスミス大統領の両氏を狙ったとのこと。報道資料として容疑者たちの 詳細な反抗家庭が公表された捜査一課は極めて大規模な犯行で協力者の可能性も否定できないとして、引き続き捜査を続ける方針。

 また警察は今回の発表で、容疑者逮捕の過程で帝国・共和国政府の意向を受けた私兵団の協力があった事について改めて説明。容疑者逮捕に貢献したことを初めて認めた。

 今までは私兵団の協力がなくとも逮捕および首脳全員の安全確保に問題は無かったとしてきたクロスベル警察だが、「万全の警備」の不備を認めた形。今後各方面からの非難が集中することは間違いない。

 

◆通商会議の成果と余波◆

 一連の事件と公式発表を受け、市民の間でも活発な議論が繰り広げられている。防げなかったテロ事件、事件直前に帝国および共和国からなされたという両国軍駐屯の提案、そしてディーター市長のクロスベル独立の提唱……。

 「クロスベルは既に経済大国」(60代の男性)と独立を望む声の背景には、自治州が両大国に翻弄されてきたという意識があるようだ。一方「警察や警備隊は頼りにならない」と両国軍の駐屯を求める現実路線の意見も。 また「独立の話は散々繰り返されてきた議論」(共和国アルタイル市の男性)と実現を疑う声も聞かれ、まさに百家争鳴の様相だ。市民そして周辺諸国の間でも議論の熱気は当面冷めそうにない。

 

【技術】 リベール王国ZCF製の新型導力車に迫る

 リベール王国のツァイス中央工房(通称ZCF)が新たに導力車を開発した。導力飛行船技術で大陸一を誇る同工房の導力車は他社とは少し違うデキ。飛行船用の導力エンジンを改良し高速、大馬力の走行が可能なのだ。

 同工房は受注生産に限るとしており、そのレアさも合わせカーマニアの心をくすぐる存在となりそうだ。

 

【芸能】 アルカンシェルの新配役が決定!

 謎に包まれていたリニューアル公演の配役が発表された。流星の如く現れた新人アーティスト、シュリ・アトレイド(13)が星の姫役に抜擢。なんとデビューと同時に追加シーンを演じるという。準主役への大抜擢はリーシャ・マオの前例もあり、ファンの間には期待と興奮が広がっている。

 

【レジャー】 湖水浴場、いよいよオープン!

 予告されていたミシュラムの湖水浴場が今週ついにオープンした。純白の砂浜は「とことん拘った。どなたでも満足していただけると思います」(広報部)

 ビーチでのひと時を楽しんだ後は、ワンダーランドで噂の隠れキャラ探しに参加するのもいいかも。まだまだ暑い季節、家族で恋人同士でいかが?

 

 

5号

 

【特集】クロスベル独立の是非を問う

住民投票日、迫る◆

 まだ暑い日々が続く今日この頃、読者諸兄はいかがお過ごしだろうか。クロスベル自治州では独立の是非を問う住民投票日を5日後に控え、市民の関心もますます高まっているようだ。

 今回の投票は民意を確認するもので、実際に独立が成るわけではない。しかしこの機会に自治州について真剣に考え一票を投じることが必要ではないだろうか。本特集号では国家独立について徹底分析してみたい。

 

◆国家独立の意義◆

 クロスベルの歴史を振り返ってみると驚くほど複雑であることが判る。古くは交通の要所として貿易業・銀行業が発展したとされるが、戦乱の続く中世、クロスベルの地は幾度となく歴史の波にもまれた。過去500年間に5度所有国が変わったとも言われ、自治州として成立したのはほんの70年前のことだ。

 一方で国際経済の中心地となってきたクロスベル。導力ネットなど最先端のインフラすら備える近代都市となった今、自治州はどうあるべきなのだろうか。

 

◆クロスベルの果たす役割と今後◆

 国際経済が発達し、各国を人が自由に行き来するようになった現代、安定した国際関係の構築は必要不可欠だ。経済的中心地クロスベルは西ゼムリアの中でどのような役割を担っていくのかーーそんなよりグローバルな視点が求められているのかもしれない。投票の結果がどうあれ、クロスベルが「国」となる可能性は低いといわざるを得ない。しかしこういった議論を交わせる姿にした今回のディーター市長の提言には、大きな意義があるのではないだろうか。

 

【告知】市民フォーラム開催のお知らせ

 国家独立という議題にあたって当通信社は市民フォーラムを開催いたします。有識者の討論などが予定されており、より理解を深められる事は間違いなし。開催は本日午後、市民会館にて!

 

【芸能】アルカンシェルの新公演始まる!

 いよいよリニューアルした舞台がお披露目となる。新キャスト&追加シーンが加わり、期待高まる初公演は2日後に迫る。ファンなら絶対見逃せない舞台だ。

 

【経済】マリアベル嬢がIBC総裁代行に就任

 IBC は昨日付けでマリアベル・クロイス上級取締役を総裁代行とする人事を発表。マリアベル嬢は大陸経済に貢献すると抱負を語った。聡明と名高いマリアベル嬢によってディーター市長兼総裁の多忙も和らぎそうだ。

 

【文化】史跡探訪 ~合戦の地・太陽の砦~

 アルモリカ村への古道のはずれには、寂れた荒野が広がっている。「アルモリカ古戦場」、 その先に巨大な遺構跡「太陽の砦」は存在する。危険な魔獣も多いため長らく立ち入り禁止となってきたこの遺跡、馴染みのない方が多いかもしれないが市のシンボル「クロスベルの鐘」はここから出土した物だ。一説によるとかつては中世の領主の城がそびえていたという砦、自由に観光に訪れられる日がくるといいのだが。

 

【生活】魔獣にご注意

 遊撃士協会クロスベル支部によると、最近街道で風変わりな大型魔獣が目撃されているという。同支部は非常に危険なタイプだとして注意を呼びかけている。街道を往来される方は十分に気をつけてほしい。

 

 

6号

 

 【速報】スクープ! 警備隊襲撃される!

◆突然の銃撃戦、炎を吹く車両◆

 昨日午後から今朝にかけて、マインツ方面をパトロール中だった警備隊第3中隊が突然襲撃を受けたとの情報が入っている。

詳細は不明だから激しい銃撃戦によって多数の犠牲者が出ている模様だ。また正体不明の武装集団によって鉱山町マインツは占領されている可能性が高く、住民の安否が気遣われる。

 本誌記者が駆けつけた際にも断続的な銃声が響き、現場は夜半現在にいたって膠着状態が続いている。

 

武装集団の正体は◆

 現在の所、武装集団の正体と目的は不明だ。 通商会議を狙ったテロ事件が記憶に新しいが、「テロリストなら何らかの声明、猟兵団の残党ならミラなどを要求してくるはずです」(戦地取材に詳しいジャーナリスト)

 関係者は身代金の要求などは届いていないとしており、状況はつかめないままだ。市民の間では一部で陰謀説なども囁かれ、動揺が広がっている。

 

【事件】大陸横断鉄道、完全復旧へ

 大陸横断鉄道の共和国行き車両が脱線、横転し多数の受賞者を出した事故で、国際鉄道公社は現場の点検が終了しダイヤは完全に復旧したとした。

 今回の大事故を引き起こした原因は、正体不明の化け物が車両に体当たりしたとの情報が有力視されている。現場ではクロスベル警察・特務支援課が追跡を試みたが現在までの所、行方などは判っていない。

 

 

7号

 

 【特報】クロスベル市、蹂躙される!

 日が沈み夕暮れが迫ってきた頃、激しい銃声が響き我々クロスベルタイムズの記者も異常に気付いた。謎の武装集団が街を襲撃しているーー。市内には火の手が上がり当通信社も一時は占拠されてしまった。本特報では恐怖の一夜が過ぎ去り、明らかとなった傷跡を克明にお伝えしていく。

 

◆悲劇と化したアルカンシェル

 リニューアル後の初公演の舞台に武装集団が乱入、機関銃を乱射し、多数の重軽傷者を出した。また武装集団はシャンデリアを切断、落下させ、これの下敷きとなったイリア・プラティエが重篤状態だ。ウルスラ病院で緊急手術が行われているが続報は入っていない。

 現在劇団アルカンシェルは立ち入り禁止となっている。

 

◆旧市街を蹂躙した巨大な"鬼"◆

 旧市街には巨大な"鬼"のような怪物が現れ街並みを粉砕。巻き込まれた市民が重軽傷を負った。

 武装集団と関わりがあるとみられるこの"鬼"の雄叫びは凄まじく、中央広場や駅前通りまでも響いたと言う。

 

◆1Fを爆破された警察本部◆

 武装集団はさらに警察本部を襲撃、強化シャッターを破って1Fエントランス部分を爆破した。警察機能のマヒを狙ったと思われ、実際に市全域は武装集団に蹂躙された。至る所で銃撃戦、放火などが行われ、港湾区でも貿易会社のビルが爆破された。

 

◆IBCビル、爆破により全壊◆

 最先端の近代ビルディングとして知られるIBC本部ビルは完全に爆破され、巨大な瓦礫と化してしまった。大陸経済の実質的な中心地として知られた同ビルだけに、クロスベル市民、そして周辺諸国の動揺は凄まじい。

 

◆オルキスタワー、襲撃されるも防衛に成功◆

 武装集団の本命だったと思われるクロスベル行政の中心部・オルキスタワーには集団の大半が集結した模様で、市内以上に激しい銃撃戦が展開された。しかし居合わせたA級遊撃士アリオス・マクレイン氏が警官隊と協力、5時間に及ぶ激闘の末、防衛に成功した。タワー前広場は現在立ち入り禁止となっているが、一両日中にも行政機能は復旧すると言う。

 

◆クロスベル自治州、および周辺諸国の皆様へ◆

 一夜が明け武装集団はいずことも知れず姿を消した。しかしクロスベルが負った傷は大きい。目的も定かでないまま破壊行為を繰り広げた武装集団、そしてこの理不尽な出来事に強い怒りを感じざるを得ない。

 この場を借り、犠牲となった警備隊、警察関係者の方々のご冥福を祈りたい。また被害に遭った方々及び関係者の皆様にお悔やみ申し上げる。

 事態の収拾に尽力した全ての方々には感謝の意を表明したい。例え力で敵わずとも、炎に包まれる町で懸命に避難誘導を行った人達がいた。その時勇気とともに行動した方々に最大の賛美を送りたいと思う。

 今クロスベルは傷を負い、途方に暮れている。しかし我々は必ず立ち直れると信じている。自治州に暮らす方々も、周辺諸国の皆様も、どうかこの地に平和が戻るよう祈りを捧げてほしい。(編集委員)

 

 

8号

 

◆尾を引くテロ事件の混乱◆

 ディーター市長はクロスベル市を襲ったテロ事件について、詳細な経緯及び猟兵団《赤い星座》の足取りの徹底調査を行なうように指示した。

 クロスベル警察は即日、警備隊及び捜査一課を動員すると発表。数日以内に概要を纏めるという。マクダエル議長は取材に対しコメント、「市民及び周辺諸国の混乱を収めるために絶対必要な措置だ」。

 一方、事件以来矢継ぎ早に対応をとってきた市長だが、IBCビル再建に関する記者の質問には「復旧のめどはない」と言葉少なく語った。

 

◆負傷した人々の容態は◆

 警察・警備隊関係者が多数運び込まれているウルスラ病院。半数ほどの方々は退院が見込まれているとのことだが、見舞いに訪れる家族の方々の顔色は冴えない。

 またイリア・プラティエは一命を取り留めたものの昏睡状態が続いているといい、病院関係者は「一般市民の被害が軽微だったことだけが救い」と話す。

 

◆投票日、迫る◆

 テロ事件を受けて一旦は延期されていた国家独立を問う住民投票。再度日程も決まり、投票日は3日後に迫っている。

 私達の中には深い悲しみがあるが、この投票は自治州のあり方を始めて正面から問おうとする試みでもある。悲しみに押し潰されることなく、それぞれの考えを胸に一票を投じたい。

 

【イベント】チャリティイベント開催のお知らせ

 本日市民会館にて商工会主催のチャリティイベントが開催される。立食パーティーを中心にピアノコンサートなどが予定されており、「もちろんとっておきのイベントもあります」(商工会関係者)

 売上金は被害に遭った方々への義援金に当てられるという。お財布にゆとりのある方は振るって参加してほしい。

 

【告知】グルメガイド発売決定!

 当クロスベル通信社から市内の美食処を網羅した「特選、グルメガイド」が発売される。コラム「美食探訪」で紹介してきた店のほか、有名人のイチオシスポットなどを掲載。今話題の人々の一言も!?

 暗いニュースが続くこの頃だが、あなたの笑顔で周囲の人を元気付けられるかもしれない。観光に食べ歩きのお供に、いかがだろうか。

 

 

9号

 

【特報】クロスベル自治州、国家独立を宣言!!

(はじめに)

 国家独立に関する住民投票の結果について、選挙管理委は投票率が90%を超え、7割以上の得票を持って「国家としての独立」が採択されたと発表した。高い投票率の背景には、先のクロスベル市襲撃事件への市民への関心があるようだ。一連の事件が帝国あるいは共和国の暴力ではないかとの声も根強く、人々が自治州の新しい姿を求めた結果なのかもしれない。

本誌の報道について

 当初「クロスベル市民の意思の確認」とされていた今回の投票だが、開票後は異例の展開へと進んだ。議会でも慎重意見が相次いだ中、市長が押し切った形の独立宣言。周辺諸国への影響はこれ以上ないと言ってよいほど大きいものだが、本誌はクロスベルに籍を置く通信社として誠実な報道を行っていくことをここに明記したい。(編集長)

 

◆ディーター市長、国家独立を宣言!◆

 ディーター・クロイス市長は昨日の会見で、クロスベル自治州の「国家独立宣言」を発表した。市長はこれを正式な国際宣言だとし、合わせて「クロスベル独立国」の名称を提唱した。

 続いて市長は独立国としての改革に言及。国家憲法の制定、宗主国であった帝国・共和国からの自治権の破棄および税収10%譲渡の完全撤廃、さらに強力な国防・治安維持能力をもつ組織として、警察と警備隊を統括する「国防軍」の設立などを宣言した。

 自治州政府(独立国政府に改称予定)は合わせて会見を開き、これらの改革を一ヶ月以内に施行するとしている。

 今回の独立宣言に関し、政界関係筋でも「異例の急展開だ」と混乱が続いている。しかしディーター市長は慎重姿勢だったマクダエル議長を論破したとされ、当面混乱は収まりそうにない。

 

◆関係国の反応は……?◆

 現在宗主国の1つである帝国政府は即日会見を開き、提言を断固却下すると発表。共和国政府も「自治州は歴史的に共和国領にあたる」との談話を発表、事実上宣言は無効だとした。

 またリベール王国のアリシアⅡ世は、民意は尊重されるべきだが現時点での独立宣言は性急との見解を発表。レミフェリア公国も事実確認を要請中とし、近々同様の発表を行う模様だ。アルテリア法国は公式上の発表予定はないとしているが、「国家は1日で成るものではない」(広報関係者)と戸惑いが広がっている。

 

◆クロスベル市では◆

 突然の発表に市内でも混乱が広がったが、現在では歓迎する声が多く聞かれる。一方で「意思の確認をするだけと聞いたから賛成に投じた」など困惑の声も。

 

 取材を通して一番強く感じたのは、今はどこも混乱しているという事だった。クロスベルが本当に独立への道を歩みだしたとすれば、困難はむしろこれからなのかもしれない。

 

 

号外

 

【速報】ディーター市長、各国の資産凍結を宣言

◆突然の緊急会見◆

 ディーター市長は本日オルキスタワーにて緊急会見を開き、クロスベル国際銀行(IBC)が預かる各国の全資産の凍結を宣言、クロスベル独立を承認しない限り資産凍結は解除しないとした。

 緊急会見のため確認が取れていないが、IBC総裁を兼任する市長が事実上世界各国の内政への強制介入を宣言したと取れる内容だ。

 大陸随一の資産額を誇り、実質的に大陸諸国の国外 資産の大部分を保有するIBCの突然の行動発表直後から各国の銘柄は乱高下し、共和国市場はパニック状態になったとの情報もある。「現時点で既に国際経済には甚大な影響、先が見えない」(エコノミスト)

「本当に(資産)凍結を行うのか、今一度確認させてほしい」(外交筋)

 

【緊急速報】帝国・共和国両政府、軍事介入を通牒

 たった今入った情報によると、帝国・共和国両政府が公式会見を行なったとのこと。

 IBC及びクロスベル自治州に対し、即座に資産凍結を解除するよう要求、果たされない場合は「もはや実力行使も辞さない」(共和国政府報道官)とした。

 帝国政府はすでに軍を展開中との情報もあり、この会見が最後通牒ではないかと思われる。

 本ニュースに関しては正確な情報が入り次第、おって速報でお伝えする。(特派員)

 

 

10号

 

【特集】独立国体制から一ヶ月を振り返る

◆節目の一ヶ月◆

 ディーター大統領の独立宣言より早一ヶ月。独立当初の混乱も徐々に緩和されてきたようだ。節目の時にクロスベルの新体制を振り返ってみたい。

 

◆波乱含みの独立◆

 独立宣言直後にそれを完全否定した帝国・共和国は最後通牒より24時間後、クロスベル領土への進軍を開始した。帝国軍の重戦車師団はベルガード門を突破、共和国軍の精鋭空挺機甲師団タングラム門を破壊しクロスベル市へと侵攻した。

 しかし独立国政府が保有する最新鋭の人形兵器ーー通称「神機」がこれを阻止。クロスベル市街を狙ったガレリア要塞の非道な列車砲もまた、神機によって完全に無力化されたのだった。

 

◆独立国の安全保障をになう新兵器◆

 国防軍はクロスベルの自治権および中立性を守るためとし、強力な導力波を用いた防衛兵器を運用。クロスベル市の周囲に特殊な障壁を展開した。これによりいかなる外的攻撃からもクロスベル市民を守れるという。

 しかし国防軍の通行許可は時間が掛かる、郊外の集落は見殺しなのかなど辛らつな意見もあり、当通信社からも質問を試みたが、軍及び独立国政府からの正式な回答は得られていない。

 

◆大陸諸国連合、成立へのロードマップ◆

 先日、独立国政府は改めて大陸諸国連合成立へのロードマップを発表。現時点で加盟を表明している国と地域は4カ国であることを明かし、数ヶ月以内に初期加盟国との調印を行ないたいとしている。

 戦争行為の完全禁止、自由な経済活動の保障を唱えるこの枠組みは、現時点ではほぼ順調に滑り出したと言えそうだ。

 

◆続報、各国の反応は◆

 アルテリア法国はクロスベル独立後、初めて談話を発表。西ゼムリアにおける事態を注意深く見守っていくとした。

 リベール王国およびレミフェリア公国もクロスベルの民意を尊重するとし、「事実上クロスベル独立国を承認した」(独立国広報官) 事態は安定に向かっているとみて良いようだ。

 

【経済】カルバード共和国、経済恐慌とまらず

 カルバード共和国政府は相次いで金融政策を発表。しかし貸し倒れが止まらず、経済恐慌は悪化の一途を辿っているようだ。すでに同国に籍を置く国際企業へも影響が広がっている。また昨日未明にはバス爆破テロが発生、多数の重傷者を出したという。

 

【国際】エレボニア帝国内戦、全面抗争の様相

 先日、領袖である《鉄血宰相》ギリアス・オズボーン氏が凶弾に倒れた帝国革新派は、改めて徹底抗戦を宣言。貴族派との内戦は泥沼化の様相を呈してきた。

 帝都では難を逃れようとする人々が列をなしているという。続報が入り次第おってお伝えしたい。

 

【社会】国防軍、買いだめ規制を検討

 食料品や日用品の買いだめ行為が続いたことについて、クロスベル国防軍は市内には十分な物資が流通している、不必要な行為をしないようにと呼びかけた。独立国政府は5年分の食糧および日用品を備蓄しており、すでに大手食料品店で流通を始めているという。

 国防軍は混乱が続くようであれば買いだめ規制を検討するとしている。

 

 ※レジャー、生活の紙面はお休みしました。

 

 

11号

 

【緊急速報】ディーター大統領、身柄を拘束!!

 

◆現職元首、突然の拘束!◆

 本日正午過ぎ、クロスベル警察・特務支援課の手によってディーター大統領の身柄が拘束された。大統領は自治州法に照らし合わせると「大規模なテロ行為の指示」「議会議員の強制拘束」「政治陰謀罪(クーデター)」「市有施設の私物化」などの疑いがあるという。捜査一課はおって正式に逮捕する見込み。

今回の速報に際してディーター大統領の数々の不正、陰謀疑惑が明らかとなった。大統領は速報発刊時点では職務を解かれておらず、まだ正式な逮捕もなされていないが、一連の事件現場には本誌記者も同行し、数々の供述証拠があることから今回の速報に踏み切らせていただく。

 合わせて本誌における真実の報道が遅れた事をここにお詫び申し上げる。(編集長)

 

◆身柄拘束の驚くべき背景◆

 今回の事件が「自治州法に照らし合わせた」ことに注意していただきたい。これはクロスベルが独立国となる過程での不正、犯罪行為を摘発したものなのである。

 警察・特務支援課の捜査によると、ディーター大統領は猟兵団《赤い星座》を用いてクロスベル市を襲撃させ、大規模な破壊行動を指示したとされる。

 さらには危機的状況を演出することで民意を曲げ、住民投票を口実に強引な国家独立を進めたという。

 以上のことは大統領本人も認めており、ここ数ヶ月のクロスベルを取り巻く状況は、全て彼によって策謀されたものだった事が明らかにされた形だ。

 

◆ディーター大統領の光と影◆

 あの教団事件の後、市長当選を果たしたディーター大統領。数々の政治改革・新法制定をなしとげると同時に、市襲撃事件を反動とした強引な国家独立や独裁体制へと行動を進めていった。大統領はテロや教団事件の糸を引いているともされ、余罪の追及を受けている。

 

◆事件の全容解明、そして独立国無効宣言へ◆

 一連の計画は一部の警察関係者の調べで明らかになりつつあったが、すんでの所で拘束、投獄されてしまったという。

 しかし自力での脱出をはたしたメンバーは軟禁状態にあったマクダエル元議長の解放に成功、元議長によって大統領の主張に正当性はないとする独立無効宣言が発表された。

 これにより言動を封じられていた警察関係者が団結し、クロスベル市の解放と事態収束目指してオルキスタワーへと突入。今回の逮捕劇へと繋がった。

 

◆ディーター大統領と事件の今後◆

 ディーター大統領の身柄が拘束され、クロスベル市を取り巻いていた障壁は消え去った。市民の安全はひとまず確保された形だが、クロスベルを取り巻く状況は非常に繊細かつ深刻である。

 本人の供述もこれからであり、これについてはクロスベルタイムズがおってお伝えする。周辺諸国の読者諸兄も、どうかこのクロスベルを取り巻く事態の推移を冷静になって見守ってほしい。

 

【速報】ミシュラム近郊に謎の大樹が出現

 保養地ミシュラムの方角に、巨大な光る大樹が出現した模様だ。クロスベル市内からもはっきりと見え、実に異様な光景だがわ詳しい原因などは分かっていない。

 大統領拘束のニュースに続いて不可解な事態が起こったことに動揺が広がっているが、すでに警察関係者が捜査に向かっている。市民の方々はどうか平静を保って行動してほしい。